2007年12月
ASIAN CONTEMPORARY ART
クリスティーズ 香港でASIAN CONTEMPORARY ART 部門に私の作品がかかった件です。
既に日本のメディアにも出てしまいましたので、一応簡単なコメントを出します。
オークション全般についてはまだまだ傍観者として見物していたかったのですが、意図したものではないにせよCONTEMPORARY ART部門で一定の評価が出た事は事実です。
私の作品について現代美術としての国内のカテゴライズは方言にすぎないとこれまで考えてきましたが、海外オークションの選定で裏付けされた格好ではあります。
海外での先行評価というのは他の分野でも良く見られるケースですが、同時進行的に国内でも同時代の美術として私に関心を向けて下さる学芸員や関係者の方々も現れ始めました。これは幸いな事です。
私が出来る事は、絵画の枚数を増やせる訳でもありませんしクオリティーは薄めないように心がける程度です。これからの変化をじんわり気長に見守ってくれる事を切に願っています。
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便利堂の職人
一昨日から京都に行っていました。実は、『複眼リアリスト』でのコラボレーション企業というのは、便利堂という、世界的にも希少な古典印刷技術コロタイプで知られる企業です。
私としては初のマルチプルのプロダクツを、主に文化財保存に携わる職人さんたちと制作していて、それで寺巡りも芸者遊びもせずにコロタイプ工房にずっと詰めていた次第。
目標は「印刷物のワークスマシン」。他人に委ねるというのは私としては初体験だが、凄腕職人の山本修さんの所作は眺めるのは楽しい。
『複眼リアリスト』で実演イベントを打つので、美術ファンならずともハードコアな印刷ジャンキーの皆さんは必見。
1月26日14時〜17時。
先着80名なので、予約が必要かもしれません。
その後大阪に移動し、数年ぶりの友人と涙のニアミス。
さっきやっと東京に帰ってきたら、街はクリスマスの混雑で暑苦しい状態。それでもあせあせ六本木を抜けて、今年何かと助けてくれた助手の長谷川冬香さんが個展最終日というので転がり込む。とっても良かった。才能あるよ彼女は。何が良いって名前の響きがいい(笑)。
本の価値
私は本だけは逡巡せずに買う事に決めている。どうしても後に後悔するよりは、という考えだ。でもそれは物欲というより、大事な情報、という意味での後悔は回避したいという事です。
右は、毎度おなじみの本ですが、版元品切れで重版もしない意向でいます。私は。すると古書業者もさるもので、その情報を知ってか1.5~2.5万円あたりでネットでは取引されているようです。
不健康な状況ではありますが、それも可愛い現象だと思い知る情報が。
左はAntonio Lopez Garcia さんの、1990年にRizzoli Intl Pubnsより出た、現状、最も充実した作品集ですが、秋あたりまでAmazonでは、御聞きなさい皆の衆。88万円あたりで出品されていました。笑って見ていましたが現在は在庫切れということは、買った奴がいるという事だ。まったくクレージーなことです。
良い本である事は間違いないけど、本の価値ではないよな。
ネットで、価格は全世界で比較される時代にはなり、平等にモノは得られるのだけど、一局に訴求が集中するとおかしな状況が生まれる例です。
講評会
昨日は2年生の進級制作の講評会だった。
なんだか丸山さんと私は苦言を言う役回りに自然となってしまった。
別に制作はどこまでも個人のものだから、ヒトからとやかく言われるものでもないし、適当に良いところはどんな制作にも見つけられる。おだててやり過ごす事もできる。でもそれだけでは毒にも薬にもならないから(また憎まれるんだろうなあ)と、ぐずぐず思いながらもキツい事を言い続けた。
ああいう見方をする人もいるんだなあと思ってくれれば充分です。酷評されたからといって自分の方向性を変更する必要は何も無い。
いくつか、おっと思うものもありましたが。それは楽しかった。
帰宅後は私もどこかやりきれない気分でダメージを感じてぐんにゃりしていました。
ムサビではあと卒業制作の講評をしたら、一度辞める事になります。
前田常作先生
昨日は、前田常作先生を偲ぶ会が開催されたので出席。言わずと知れた戦後現代美術のスーパースターである。
パーティー形式でそれは多くの方が参列されており、先生の影響力の偉大さを感じましたが、何より代表作が、かなり初期のも含めて展示され凄いものだった。後援者の厚意だそう。
昨今、私は所蔵者との関係に悩む事が持ち上がっていて、ここでも先生に何か示唆を受けるような思いで作品をじっくり眺めました。私の初個展は先生の御尽力で開催にこぎつけたのだ。あれがなければ、私は画家になれたかどうか。恩人である。公私ともに。
息子さんの最後の謝辞はとても気持ちにくるものがあり、幸せで、なにより誠実な先生だったんだと再認識しました。
写真は何の関係ないけど、細密金太郎あめ。小さい。先生は手仕事の大事さを会うたび事に私に語られた。それは私の根幹であり続けている。
カメラピープルと雑感

ここでは御馴染みの船寄君が、またまたカメラピープル2の表紙と言う事で、プチ宣伝を。
一般応募から選ばれた100人による100枚の“フィルムカメラ”で撮影された写真集。Coccoのインタビューもあるそう。出版社:ピエ・ブックス、1,680円。
このところ快進撃ですね。先月はガッキーこと新垣結衣さんの雑誌撮影もしたし。今月は成海璃子だったそう。いい仕事してんなあ(笑)今回は表紙だけだそうだけど、見てあげて下さい。
このごろ私はコンテンポラリーや別ジャンルの若いアーティストたちから、「学生のとき影響受けました」とか「本持ってます」などと告白される機会がなぜか増えた。去年あたりからの現象だ。リアリスト=反革命/古典的という偏見意識が薄まったのか、私自身の傾向が変化して来たのが察知されたのかはわからないけど、確実にオッサンになったと言う事だけは本当だ。
そう言ってくれる連中に共通点を挙げるなら、技術を疎かにしていないひとが多い気がします。











