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2009年12月

大晦日。

大晦日。
みなさんはどんな一年だったでしょう。
私は、良い事もあれば、という感じです。
心の底から悲しい出来事も経験したし、じんわりとした喜びもありました。

仕事面では、完全な新作タブローと言えるものは5点!しかできませんでした。

これはまずい。

年々その傾向は増していたけど、ここまでくるとは。毎日絵画の事を当然考えています。ほぼ起きている間はほとんどの時間。それなのに。失敗作や、お蔵入りも実際あるのです。
誰にも望まれていない時は、質はどうあれ数が描けたのに、皮肉なもので待っていただいていると、一点一点にひっかかり、どうしても筆を置けなくなります。

来年は少しは数を増やし、質もより向上した作品をお目にかけたいと考えています。

みなさんも良いお年を御迎え下さい。

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金属フェチの心 24

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先日の旅行ではほとんど買い物もせずに、街に落ちているジャンクを拾うのにささやかな喜びを感じていた訳ですが、これはその中でちょっとお気に入り。フィレンツェの国道路肩で拾ったバイクのギアのかけら。

昨日は〝窒息鴨の〜〟というのを食べて来ました。殺し方が料理の名前に冠されていた(汗)。苦しい思いをした鴨には申し訳ないけど、血の味が濃厚でとても美味しかったです。

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スノードーム。

20091224
実はもう、帰国しています。
今回の長い旅行で私が買ったものは、マニアックな画材でも高価な骨董でもなく、陳腐で安っぽい、土産物屋のスノードームでした。あと、本を数冊など。
これはど定番のエッフェル塔(笑)。でも、フランスに向かってから雪に呪われた今回の旅には相応しい。
帰りの飛行機でたまたま隣に座ったひとに持っていただきましたが(挟んで向こうは同行していただいた版画家の先生・笑)こうやって見ると捨てたものではないでしょう?安っぽいものにしか出せない、せつない美しさってあるかもしれません。

この旅では以前、ベネチアビエンナーレのイタリア代表も幾度か経験したという、某ベテラン作家さんのスタジオに御邪魔して来ました。TVの撮影所と同じ敷地の施設で広く、大きなキャンバスが何枚もセットされていて、助手のペインターがフィールドを埋めるように、忙しく手を動かしていました。
彼はある美術大学の学長も担っていて、今回の会見で日本人留学生受け入れの意思を示していただいた。実際にどう動くかは、来年検討する事になります。
ノリの良いおじさんで、エディション作品入りの初期作品集をいただけたのは嬉しかった。昔年の前衛画家健在、といった様子で勉強になりました。

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金属フェチの心 23 RIMOWA

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今回の旅行に同伴してくれたのは、いつも通り、RIMOWA社の定番商品、Topaz です。
ジェラルミンの特性で、へこみこそすれ割れにくいので、積み替えの時ばんばん投げられた傷や凹みのダメージが、逆に良い味になるのが楽しい。これも歪んでハンドル周りの密閉度が怪しい(笑)。
でも、見慣れないカタチと思われるかもしれません。これを買ったのは15年も前の事。現行商品は改良が重ねられ、もっとクオリティーが上がっていて、ハンドルもセンターについているし、ロックもTSA。この大きさなら四輪仕様がメインで、強靭なアルミニウム・マグネシウム合金ボディに去年仕様変更があったそう。厚みももっとあります。
比して私のは縦持ちで不安定ですし、ヨーロッパの石畳を長距離移動には向かない二輪です。
でも、15年も昔の製品を使い続けられるのも、軽いという、何にも代え難い利点があるからです。

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カルティエ現代美術財団

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Raspailのカルティエ現代美術財団を見物して来ました。
現在かかっているのは「Born in the streets」グラフィティ、早い話がシャッターや地下鉄で見る落書きの展覧会。財団の建物がグラフィティ・ライターに解放?されて、(エリア指定があるようで、管理されているように見える)まるでTVの学園もののような感じに。
どこか滑稽に思えましたが、市民の関心は高いようです。
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館内も、入れ墨の総彫りみたいになっていましたが、健康的な感じ。
バスキア、ヘリングなども展示してあってアカデミックさも匂いつつ、ライターの綿密な下書きは、普通の画家よりむしろちゃんとしていて、矛盾している気もしたけど驚きもありました。
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こんなハイパーなものも。
これは紙にプリントして貼付けたもののようです。
この上から上書きするライターはいないのかな。それが本来的ではないでしょうか。
反権威、違法さえも織り込み済みな表現を、美術館というスペースでやる事に対する是非は、語り尽くされている感がありますので、あえてここではコメントしませんが、パワフルだったのは確か。

カルティエ現代美術財団、来年の予定は、北野武/ビートたけし『Gosse de peintre - 絵描き小僧』だそうです・・・う〜ん。結局かっこ良くパッケージングしてしまうのでしょうけど。

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喧噪を避けて。

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今日はパリに移動して、定番のルーブル参り。あまり欲張らないで、数点のみを目標に見学。
ここはフラッシュさえたかなければカメラOKなので、斜光のアングルで、筆跡やダメージの具合を接写レンズで記録。後日、参考になれば良いと思う。
200912192_2モナリザ目当てのツアー客で、無法地帯みたいな2階フロアを避けて、ガラガラの3階を中心に見て来ました。
そこでは、フランス絵画のゾーンで現地の小学校?の美術の学外授業が行われていました。
一生懸命先生が説明しても、踊りだしたり、ひっくり返ったり。
高い天井からの自然光は、とてもその風景をきれいなものに見せてくれました。

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Yayoi Kusama をMIRANOで拝見。

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イタリアはミラノで KUSAMAの名前をあちこちで目にしました。
Padiglione d'Arte Contemporanea で「I WANT TO LIVE FOREVER」という凄いタイトルで草間先生が個展をぶちかましているようです。日本の先達にエールを。という安い同胞意識に突き動かされ(笑)見に行きました。
200912171(c) Yayoi Kusama
小さな頃に故郷の科学館にあった、ほぼ同じ仕掛けの展示物で飽かず遊んでいた事を思い出しました。妙に孤独を感じさせるインスタレーションです。
それにしても。
イタリアの有力美術誌 Arte も表紙という、破格の扱い。MUSEIという新興フリープレスでも、巻頭6ページ特集。
PACは、まだまだ新しい施設で、ミラノの現代美術のコアになりそうな雰囲気ですが、マフィアの爆弾に壊されたという歴史を持つ広大な施設に、数人の観客ではいかにも寂しい。世界のどこに行っても現代美術の展覧会ではこんな風景をよく見ます。反面、純粋な鑑賞環境としてはとても贅沢で嬉しいのですが、考えさせられました。
折しも、すぐ2駅先では元祖天才の代名詞、ダ・ヴィンチのSan Giovanni Battista がルーブルより凱旋帰国で、クリスマスで華やぐ広場前で市民に無料御開帳中とあっては、仕方ない気もします。500年前の絵画のオーラ、未だ衰えず、なのでしょう。

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金属フェチの心 22

20091214Firenze の町中では、よくこんなものを目にします。
茶碗やお皿の骨董を繕うみたいに、町の建造物も、けっこう強引に鉄を鍛えたもので強化しています。巨大クリップで町の傷口をとめているかのようです。これが構造的にどれほどの効果があるかはわからないけど、大切に使っていることだけは理解出来ました。

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続・世界の看板猫。

20091212_2Sansepolcro で、Piero della Francesca の代表作 Resurrection などを眺めたら、お腹が空きました。
お昼に近所のレストラン、Berghi でガチョウのカルパッチョをつまみながら、昼間っから飲んでいたところ、奥の方にかなり大きな猫がお腹を舐めているのを発見。けっこう店の中で闊歩する猫をこちらではよく見つけられます。ちょっとメタボでした。

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世界の看板猫。

20091211_10世界文化遺産のAssisiには、いろいろ見所があるわけだけれど、町と領内を見渡せる高台の位置に、多くのヨーロッパの地方都市がそうであるようにRocca Maggiore というお城があります。
そこの券売所で Camira ちゃんという看板猫と会う事ができました。ご主人と客の手でのやりとりをずっと飽かずそこに座ってながめています。この生活はずっと続くのでしょう。

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金属フェチの心 21

20091209一日に一万人も訪れる場所のドアノブとカギです。
システィーナ礼拝堂の入り口前の個室トイレのもの。
一時期、世界中の富を貪欲に集めた場所にしては、とても庶民的(笑)。
アンティークでもなんでもない、せいぜい数十年前からのものですが、メッキが角から剥離して地の真鍮がのぞいているあたり、これはこれでなかなか。働き者の綺麗さがあります。
カギ穴のこんな王道の形だって、最近ではめったにお目にかかれません。施錠は大事です。

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レトロフューチャー。

20091209ローマにいます。あてがわれた部屋には全く期待していませんでしたが、古い建築物の中に意外な内装。微妙にレトロフューチャーな部屋で、ちょっと楽しくなってしまいました。TVもアジアメーカーのぺらんぺらんなものではなく、PHILIPSで、特にコントローラーの重さとがっちり具合が新鮮。コンセントの規格がCタイプ。その差し込み口の金具が懐かしくも可愛いい。

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師走。

ART@AGNES 2009 で始まった今年も、もう残すところ師走のみ。

昨日、ここに来て超難題を引き受けてしまいました。
既にこの世にいないひとの肖像。しかも、似せ絵以上のものを求められている。
普段この手の依頼は一切受けないのだけど、気持ちが動かされました。
来年の予定も既にホテルのバターみたいに詰め詰めなのに、プロとして失敗出来ない依頼。初夏に描き始める予定。

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