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2010年4月

641特講 3 終了しました。

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広島ネタをもうひとつ。
毎度御馴染み、広島市立大学 641諏訪研究室 特講です。
題して 学芸員 立島惠に訊け を急遽、ゴールデンウイーク初日に開催という暴挙に出ました。
立島さんは今年に入って、東北芸術工科大学〜京都造形大学(!学生の投票による招聘だって)〜と、各地美術系大学の講評をして、広島まで南下してくれたわけです。元々はただ飲みに来ただけなのに、働かせて申し訳ない。
突然2日前に決めた話なので自由参加制にせざるを得ませんでした。告知も1日だけ。「単位も関係ないし休みの日に学生集まるかなあ」と心配していましたが、他専攻からも嗅ぎ付けて来てくれて、あの小さな学部の中から50人あまりも集まってくれました。
これはすごい。意識が高まっているのかもしれません。

あ、この講義中「バトル」とか、そんなものものしい単語が飛び交いましたが、言うまでもなく絵画は闘ったり比べ合いするべきものではありません。(笑)念のため。
成長の過程でそのような状況に身を置くのも勉強になる、という意味で使われています。

後半、各アトリエに回って個別講評。17時50分終了の予定が19時を回ってしまいましたが、殆どの学生が最後まで聞いていてくれました。みなさんお疲れさまでした。


これから私はスタジオで夜通し斉藤和義を轟音でかけながらの制作です。

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無垢な猫たちの姿が目にしみるぜ。

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広島の学生の写真展をご紹介。
橋本健佑写真作品展 OperationCats@ShinchiGalleryが、開催されてます。

大胆にも写真家にとっては、もはや禁じ手とも思われる猫写真の展覧会。
大学に住み着いた猫を撮り続けているシリーズ作品だそうです。
面白いのは、新地ギャラリーという、広島のディープな繁華街の飲食店がひしめくビルのウィンドー、三カ所を転用した簡易ギャラリーであるところ。この辺りのロケーションは魅力的です。
深酒をして濁った目の酔っぱらい、夜勤明けで疲れたホステスさんにも、無垢な猫たちの姿が目にしみる事でしょう。5/14まで。
付近は健全な雰囲気とは言えないので、学生は日の出ている時間帯に行ってほしい。

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子供に優しい美術館

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川口市立アトリア「見つめる」のチェックをしてきました。
広大な前庭には芝生が萌え始めました。土曜日とあって近郊の親子連れでいっぱい。子供たちが走り回っていました。
同施設は子供向けのワークショップに力を入れていて、敷居の高い美術館とちょっと雰囲気が違い、展示室にもパスを持った子供がどんどん入って来ます。
もちろんR指定な私の(笑)薄暗い企画展示室にも。

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長時間の鑑賞のため有名な Ross Lovegrove さん設計の椅子をしつらえてあります。どんどん座ってもらいたいのだけど、子供には公園の滑り台といっしょです。椅子マニアの皆さんが見たら卒倒しそうな行為の連発。私はわりと面白がっていたのだけどアルバイトの監視員さん達は困り果てていました。

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するとアトリアスタッフの山下さんが現れて「あれはどんな絵?」といままで目に入っていなかったであろう、壁の絵にどんどん引き込んで行ってくれました。それまで奇声を発していた未来の淑女たちも、「なんで裸なの」とか「お腹痛そう」とか感想を沢山持ってくれたようです。このあたりはさすが。
50万都市に対し不釣り合いに小さな美術館という指摘もあるようだけど、こういうのもいいものだなあと、思いました。この美術館はコレクションこそないけど、子供たちに身近なものになりつつあるようです。カフェも美味しいし。
学術的な担保を与える為にだけ展示しているような企画室はなんだか空しいものね。

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641 まるで自然史研究室(疑)。

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ビーカーの中のブツは、ニホンザル(♂)ですが、けっこうこのクラスの霊長類になると、頭蓋骨もかなりしっかりしていて、骨の中に食い込んでいる脂肪が腐敗の原因になります。そこで肉をあらかた取った後、強烈な揮発性の溶剤で脂抜きをします。
これを描くかはまだわかりません。処理だけはしておこうと。
学生に人間の形状と比較させても面白いかもしれません。

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戦闘モード。

先日のブログで報告した通り、オープニングで私は、セレモニーもほっといて地域のこどもと遊んで和んでいたりしていたわけですが、展示の至福に浸る事もそこそこに、さっさとスタジオに移動して制作に戻っちゃいました。

しばらくは、制作と自分自身のプランだけに専念しようと思います。だから、いろんな展示やイベントにも不義理をすると思います。ごめんなさい。
5/15はお約束通り、小松さんとアトリアで遊ぶけど(笑)。

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ミツバチの王子?が役割を終えたところを拾いました。寒かったものね。
ほんとうに、美しい。

6月以降、半年程度かけて一緒に闘えるようなアーティストをちょっとさがしてみるつもりです。類型的な作家は要らない。それは別に絵画でなくても良いのです。
私がすげえな、と思えるような未知の出会い。
せめてひとりかふたり、見つかると良いなあと思います。

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「見つめる」オープニング

201004171昨日、川口市アトリア「見つめる」のオープニングでした。
私の展示室は例によって薄暗く、子供たちにとってはちょっとしたお化け屋敷です。
おそるおそる。Alice in Wonderland って感じでしょうか。

201004172私はアトリアの常連の子供たち、ひなちゃんちからくん姉弟と、セレモニーをほっぽって遊んでいました。あかるく、とても可愛い。
ヌードの大作は子供には惹きが強く「ぱいぱい!ぱいぱい!」と大受け。
率直な感想をありがとう(笑)。

201004173大野一雄さんは、小さな目からもやっぱり不思議なもののようです。
小松音響ハンドメイドアンプは、熱いから気を付けてね。触らないでね。
男の子はやっぱり危ないモノが好きだよね。

201004175_2おそくまでセッティングの日に頑張ってくれた、スタッフとNPOのみなさん。
ありがとうございました。
小さな展示室でもこんなに関わるひとの力が必要なのです。

新作の大作はまだまだ未完成の状態での展示になり心残りでしたが、あの中途半端な(苦笑)状態を見られるのも今回限りだと思います。会期も長いので、あそびにきてください。
本家のAさんにはチケット送りますのでもう少しお待ち下さい。

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金属フェチの心 29 小松音響

昨日、川口市アトリアの企画展「見つめる」のセッティングをしてきましたが、そこで遂に、小松音響さんにオーダーした真空管アンプがお披露目になりました。
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事前にわかっていたこととはいえ、ヒートシンクが凶悪です。そこに映り込むSV811-3の光芒が美しいです。やばいです。度を超したブツには引力があります。いつの間にかわらわらと仕事中のスタッフさんも集まって来ました。
これも別に威嚇するためではなく、「アルミシャーシーには 巨大すぎるアルミ製ヒートシンク3台、これらによってファン無しで管球などの発熱を押さえ込む。」ためだそう。
これはオーダーのポイント“静寂の絵画展示空間に特化した機材であること”を目指した結果です。

小松進さん曰く金属体→人体である。名言かつ恐ろしい言葉です。

音源協力は猿山修さん。CDとして発表済みの現代音楽を。

企画展「見つめる」は明日、17日スタートです。例によってDMの発送はあえていたしませんが気になるみなさんは、是非。

この“金属フェチ仕様”真空管アンプも展示されていますが、特にお子様連れの方は高温で火傷のおそれがありますので絶対に触らせないようにお気をつけ下さい。
綺麗なものは危ないものと相場は決まっているのです。

来月15日には、私と小松音響によるトーク+DJプレイのイベントがあります。18時よりアトリア展示室です。

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金属フェチの心 28 カンノサカン篇

毎度御馴染みの「金属フェチの心」カテゴリーですが、これをはじめた頃「金属フェチ」とググっても、全くヒットしなかったのです。ていうか、そんな造語、無かったような気がします。でもいつのまにかカミングアウトするひとたちが世の中に増えて、いまや「金属フェチ」は変態嗜好ではなく日当りの良い話なのでしょう。

先日「巧術」できりんちゃんのセッティングも終わり油断していたら(油断してばっかり)となりのカンノサカン氏が忍び寄って来て
「実は僕もなんですよ」
「な・なにが」
「金属フェチ。」
「!おまえもなのか!」
というわけで送られて来たのがこの画像。
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まさに「そっちのほうがすげえええ〜 懐。」である。
カンノサカン曰く「COLNAGO社の‘MASTER X-LIGHT’というフレームで組んだ自転車です。フレーム、フロントフォークがクロモリ。中でもこのフレームは世界中のクラシッ クレースで勝った、いわば当時の自転車のF1クラスのレーシングバイク。性能も最新バイクには劣ってしまうクロモリの自転車は懐古趣味かある種の贅沢さを楽しむ分野であり、乗っているのはノスタル ジーなこだわり派か僕のような天の邪鬼な趣向の人間だけです。乗り味は確かに独特で、乗り心地の好さを言う方もいますが、振動吸収にしてもカーボンにはか なわないので、やはり気分やルックスを楽しむ乗り物です。」

ぐぐぐ。本格的過ぎる。ぐうの音もでないとはこのことです。
特に「金属フェチ」な部分は、クローム処理されたフロントフォークとラグ(パイプ の継目の装飾)だそう。
確かにかっこいいぞ。彼の作品とどこか通低している。ソリッドでシャープ。それでいながらゴージャスなライン。

それだけではない。彼は猫者でもあったのだ。
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彼の実家にはロシアンブルーの四匹家族がいるそうで、最愛の一匹の画像をくれました。
曰く「末娘のソラ、純血種なのですが何故か月輪で、体がとても小さくていつまでも子猫のような性格でたまりません。」
のどに輝く白いラインはかなりレアな柄ゆき。彼の流麗なブラシストロークを連想させます(いやほんとに)。
桑島秀樹さんや佐藤好彦さんも興味深かったけど、「巧術」のアーティストはみんな怪しくディープです。

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トランスフォーム!

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巧術も会期がおわり(来場ありがとうございました)ぐにゃぐにゃ油断していたら、アートフェア東京で、微妙な表情の侍を出品していた野口哲哉から、技術論とともに不意打ちの猫画像が届きました。以下、本人解説。

さて、僕の家にも高度な技を修得した者が。
数年間の修練の末に体得した「猫的トランスフォーム」です。デフォルトのメタボリックタイプから、四肢を折りたたんでエッグタイプへとチェンジします。
僕たちが子供の頃、「たまごらす」っていうトランスフォーマーのバッタ物的玩具がありましたが、そのコンセプトに通底します。

なんだかよくわかんねえけど(笑)猫の寝姿もいろいろですね。うちのは「猫の開き」派です。体全身から「睡眠を邪魔しないで」と発しているようです。寝ている間に丸い甲冑作られないように祈るばかりです。

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「巧術」KOH-JUTSU オープニング

この展覧会はハイパーなソリストの巣窟、レントゲンヴェルケの作家を中心に、ギャラリー小柳所属の須田悦弘さん中村哲也さんと、私や山本タカトさんみたいなフリーランスの作家を交えたバトル展示。私はひりひりするような痺れが感じられれば、この際しがらみや理屈はどうでもいいかと思っていました。
フライヤーのコピー「ねえ、池内さん、人間の手技には限界が無いんですよ。」は、レントゲンヴェルケ代表である池内さんと、数年前の台北で初対面の際、雑談中(工具の機能美、造形美について盛り上がったのです。)、私がもらした言葉らしいのですが、結局この無意識な発言がこの企画に繋がったのだそうです。
口が災いをよぶばかりの苦い経験のせいでとかく寡黙になりがちだったけど、世の中にはこんなギフトだって、ある。
201004011これは以前 Phantom pain として発表したことがある、3m超えの実物大キリン絵画作品のセッティング作業。
3年あまりの大幅な加筆の末、まるで別物の作品になり画題も Untitled にしてしまったけど、勢い鋼鉄製のフレームで囲んだので、かなり重い作品になってしまいました。
開幕数時間前なのに安全面で万全を期すべく、職人さんたちが知恵を絞ってくれているところです。
隣には既にカンノサカンさんの超クールなペインティングが準備完了。
201004012全部は紹介出来ませんが、ちょっとだけ。
青山スパイラルの例の吹き抜けには、奥の内海聖史さんによる、得意の大画面油絵。理屈抜きの美しさ。
前右、中は佐藤好彦さんによるモノリス比率スピーカーと奇形のストラトキャスター。これが箱から出て来た時は関係者全員、驚嘆の声を。
左の高田安規子・政子姉妹の作品はあえて説明しません。すごいので現場にて御確かめ下さい。
201004013奥に諏訪敦の Untitled(通称きりんちゃん)。
手前はとにかくかっこいいとしか言いようのない中村哲也さん(紫電プロトタイプ)。
同じ空間であり得ない組み合わせと当事者も思っていましたが、意外といけてるでしょう。

他にもとんでもない作品、あります。7日まで是非痺れに来て下さい。
201004014昨夜、21時レセプション開始。
展覧会自体ほとんどプレスにも情報が行き届かなかったし、遅い時間帯で心配でしたが、池内さんの引力か、こつ然と起ち上がった異様な磁場を察知してか、最終的にあの広いスペースに関係者、コレクター、アーティストたちが集結。一杯になりました。
パーティー苦手な私は、昨年の清澄白河の個展にひきつづき馴染みのY君が来てくれたので、奥に引きこもりずっと密談してました。会いに来てくれた方がいらっしゃったら、すみません。ほんとパーティー苦手なんです。

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