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2012年8月

おくればせながらマウリッツハイス美術館展について。

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マウリッツハイス美術館展に関わっているかっこうになっているくせに、会場にまだ訪れていなかったのです。そこで急遽、東京都美術館へ急ぎました。

作品そのものは、美術手帖 フェルメール特集号の巻頭記事を執筆する為に、現地でしっかり観てきたのですが、東京都美術館の大改装の成果と、この企画展の展示インスタレーションのつくりがずっと気になっていたのでした。そこで許可をいただいて閉館後の展示室に、朝日新聞のSさんに案内していただきました。

会場に入ると、第1章:美術館の歴史セクションで、まずはヨーハン・マウリッツ伯(1986年の後年作)が御出迎えしてくれます。

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マウリッツハイス美術館展は、市民社会が爛熟した17世紀、オランダ絵画の黄金時代をタイトに俯瞰できる、非常に粒ぞろいの展示になっています。作品数こそは少ないものの、音楽CDに例えるなら「捨て曲なし」状態で、食い足りない気分にはならないはずです。

第3章:歴史画のセクションで、おまちかねのフェルメール、レンブラント、ルーベンス等がならびます。レンブラントの正真正銘の真筆、Susanna (1636) は今回の来日にあわせて、額縁のデザインをアーチ状であったオリジナルに似せたものにしたそうです。

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ここで珍しい画像を。誰も前に人がいない、「真珠の耳飾りの少女」Girl with a Pearl Earring (c.1665) 。
閉館後なので当たり前ですが、会期中にはありえない風景なのです。
さすが西洋美術史上最強の美少女の面目躍如、といったところでしょうか。たった1枚の絵の前に、これだけ広大なスペースが用意された展示は記憶にありません。これは凄い。やっぱりみんな美しいものは目にしたいのですね。
春の取材以来の再会だった「真珠の耳飾りの少女」は理屈抜きに、Walter Benjamin いうところのアウラを感じられます。それは特別な作品だけが纏うものです。みなさんはどう御感じになられるか、確かめてくださいね。

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ガラスの些細な埃をチェックする学芸員Oさん。毎日の詳細な管理があってこそ、快適な鑑賞は守られているのですね。
ガラスケース入り、と事前にきき、モナリザの観光地状態を想像していましたが、こちらは予想外にかなり近い距離でちゃんと観られます。照明も、ガラスの反射を最低限におさえるよう、ちゃんと計算されているようでした。

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第4章:肖像画と「トローニー」は、この展覧会の白眉の部分です。フェルメールがどうしても強調されてしまいますが、実は、レンブラント作品6点+工房作1点+弟子のホーフェルト・フリンク作品も来ているとあって、レンブラント主体でも企画が組めそうな程です。

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特に洋画を学ぼうという方たちには、好き嫌いは別としてレンブラントは避けて通れません。
その最晩年1669年の自画像、最高レヴェルの作品を観ることが出来ます。
ブラシストロークや、絵の具のボディ、艶など、こういった感じで実は斜めからみると、がっちり確認できとても勉強になります。こんな機会は逃さないでもらいたいですね。

簡単ですが、ここまで。詳細な会場レポートは、はろるどさんや、弐代目・青い日記帳さんをはじめとするアート系ブロガーさんたちの愛情溢れる情報が既に出ていますので、そちらに譲ることと致します。

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御知らせ。

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告知が遅れてしまいました。
このデッサン作品と、他に小さな油彩作品をふたつ、合計3点だけ出品しております。僕は去年個展を開催したばかりですので、他の方に比べて控えめな作品構成です。
2日までは花火も楽しめる諏訪湖へ是非。

共鳴/主張する個性 ~現代洋画家10人展~
http://www.city.suwa.lg.jp/scmart/exhibition.html

現代洋画家の作品を諏訪地域に広く紹介する、という基本コンセプトのもと、平成14年度から開催し昨年度10回目を終えた「世界展」。本展ではその10年の軌跡を回顧しつつ、すべての出品作家、全37点を一堂に展示します。現代洋画界において巨匠と呼ばれる10人の作品が集まる、またとない機会です。どうぞご高覧下さい。(諏訪市美術館)

僕はまだ、ぐずぐず生きていて現役ですので、巨匠ではありません w。

会期 7月27日(金) ~ 9月23日(日)
時間 9:00~5:00(入館は4:30まで)
料金 一般500円、小中学生無料
休館日 7/30 8/6・20・27 9/3・10・18

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山本美香さんの悲報

徹夜の制作を終えてネットを眺めていたら、山本美香さんが20日、シリア北部アレッポの近郊で、で銃弾を受けて亡くなった、という情報が急にトップ記事として飛び込んできた。彼女は、以前、肖像画を描かせていただいた佐藤和孝さんの大事な仕事仲間〜パートナーです。僕は直接の知遇はありませんが、残念です。

歴史的なジャーナリストになるに違いない女性でした。ハンディカメラを使って撮影、編集、リポートまでもこなし、現地からネットなどを経由しリアルタイムな情報を伝える、ビデオジャーナリストという取材のフォームが形成された黎明期の主要な位置にちょうどあり、佐藤和孝さんらとともに戦争報道のあり方も変えてしまった。凛とした彼女の姿は全ての女性にとっても重要な人物だったはずです。

ウーマン・オブ・ザ・イヤー2004キャリアクリエイト部門賞受賞。
2003年度ボーン・上田記念国際記者賞特別賞受賞など、既に輝かしい評価だって受けている。

全ての人殺しを憎む。

山本美香さんの御冥福を祈ります。

23日に付記。
米国務省のヌーランド報道官は記者会見で「御遺族に思いを寄せている」と追悼の意を示しました。また英BBC放送はニュース番組で、2分以上の時間を割いて報道しました。英国人記者以外では異例の扱い。
ともに21日のことです。いかに海外でも看過できない出来事とみられているかがわかります。

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脱皮。

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水の入れ換えのためにどけておいたら、びっくりしたのか、脱皮しちゃいました。
先日、田んぼで捕まえて、しばらく家にいてもらう事にしたのです。
けっこう無農薬を試している農家があって、そこの田んぼには多様な生命が濃い。

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