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零下の村にて。

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超御無沙汰の更新です(笑)。
ちょいちょいリークしているのですが、現在、ふたつのドキュメンタリーに、被写体として取り組んでおります。こちらは、2011年以来、なかなか着地点を見出せずにいた作品の経過報告です。
平均気温零下20度にもなる、黒竜江省に飛んでおりました。
寒冷地仕様の装備を用意して行ったのですが、これは、鈴木理策さん推奨の、ソレルのウィンターブーツ。定番の CARIBOU です。

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舗装もされていない、寒村、馬太屯に向かいました。二重サッシでもない、日干しレンガの古びた農家に入って、古老にインタヴューしましたが、それがけっこう暖かい。薪や石炭等で火を入れる、調理場のオンドルが健在でした。じわりとした暖気が隣りの居室〜寝室の暖房も賄っている。

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村の男達が集まって、春節を迎えるまでの、数件の家の食料として、豚を一頭解体していた。参加した家々に、平等に分配する。肌に切り込むような零下の寒さ。しんとして清浄な世界。これは、ちょっと前までヨーロッパでも普通に見られた季節の風景。基本、現金収入がかなり少なく、自給自足のこの村では、男達はこの作業が出来て当たり前。本来的な生活の営みを見る。

都市化された国々では、こういった他の生命をいただいて、食料が賄われていることを、否が応でも実感するプロセスを、遠い、目の届かない所に追いやる。そして知らない誰かに委託して、何らかの感情がわき上がる事を回避しているのかもしれない。そんなことをしみじみ思った。

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コメント

妻の祖父が満州鉄道で働いていて、戦中、終戦間際の話も妻の父も亡くなった今、何も聞けずじまいでしたが、祖父など、戦争体験者の方々の体験手記を出していた本を知り、その本から祖父の満州での体験を知り、これらの体験は後世に伝えていかなければと思い、また諏訪さんの作品がよりその当時を鮮明に照らし出し、その当時の体験された方々の体験をより鮮明に自分が体験したかのように思わせて頂けました。
また、この命の食べ方、おっしゃるように都市化された我々が直視することがない現実をしっかり直視し、その感情を共有しなければ、今を生きる人々は同じ過ちを繰り返してしまうのではと。

投稿: だいあなのパパ | 2016年4月 3日 (日) 07時51分

豚さんもここまでくると“肉”に見えてきます。

年末にPCが身罷り、新しいPCのセットアップとデータの復旧に四苦八苦…
ようやく落ち着いて“画家の雑感”を訪問できました。
今年も刺激的な活動を楽しみにしております。

投稿: chiaki | 2016年1月12日 (火) 22時50分

諏訪さん


本当に超ご無沙汰でしたが
足が写ってましたので(笑)
ひとまずお元気そうで
安心安心、何よりです(笑)
零下の村への滞在
お疲れ様でしたーsweat01sweat01


さすがに平均気温零下20°は
体験がないので想像しにくいのですが、
オンドルがあったとのことで、
真冬のソウルを思い出しました。

オンドルは韓国だけかと思っていましたが、
生活の知恵なんですね。

じんわり ぬくもりのある大きな温かさって
感じですよね。
懐かしいなぁ。
寒いところに住む人は、
笑顔もそんな感じで
素敵だったのではないでしょうか。


諏訪さんは、取材で世界各地に
行かれていらっしゃると思うのですが、
その地で食べる食事から、
いろいろ気づかされる発見が
あるのでしょうね。

ちょっと行けばコンビニで
豊富な種類の食べ物が買えたり、
ポチって押せば
火がつく生活が
当たり前と思ってしまっている
なよなよした自分が
恥ずかしいですが、


最初から手をかける、
それは手間をかけることで
コンビニエンスなモノとは食べた時の味が
違ったことでしょうね。


手がかかった分
そこには、
生命や自然への感謝や愛情のスパイスが
どっーかーんと入っている気がします(笑)。


だから、諏訪さんは
豚肉を食べて、
超元気になったに違いないですね(笑)
風邪ひかずで、
冬が乗り越えられますねsweat01sweat01


年内のブログのアップは
今年最後ですよね(笑)
よいお年をお迎え下さいsweat01

投稿: Milky★Way子 | 2015年12月28日 (月) 15時29分

ドキュメンタリーですか!作品気になります。
amuでのトークの続きも気になっています。
ソレルのくまデザイン、ラブです。

投稿: ゆみ | 2015年12月28日 (月) 12時57分

他の命も、「いただき」「喰らう」ことで、循環していくだろうと思えたのなら、沸き上がる感情すら、内包出来てたのに。

己が無意味・無力ならば、他をいただくことすらおこがましく。「喰らう」ことへの躊躇い。時に何とも宙ぶらりんな感情に陥ってしまいますね。

投稿: よんよん | 2015年12月28日 (月) 01時15分

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